絶歌(元少年A)

神戸連続児童殺傷事件

1997年(平成9年)に兵庫県神戸市須磨区で発生した当時14歳の中学生による連続殺傷事件。 当時、連日ニュース番組で報道されていたのを今でもハッキリ覚えています。事件から20年近く経った今でもこの事件の事は、記憶の中で鮮明なのは、事件を起こした犯人が酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)と名乗る中学生で、何より猟奇的(りょうきてき)且つ他に類を見ない位残虐だったからです。

そんな元少年Aが18年の時を経て出版したのがこの「絶歌」。非常に世間を舐めきった行動だと思いますが、残念ながら気にもなっていたので手に取る事にしました。

少年法の弊害

まず、これだけの事件を起こした人間を生かしておいていいのか?って事ですが、元少年Aは14歳の時に犯罪を犯しているので、成人が罪を犯して裁かれるのとは訳が違います。

少年法第51条は、「18歳未満であれば、いかに重大な犯罪行為であっても死刑にならない。全く反省していなくとも死刑にならない」ってものなんです。これの弊害が「女子高生コンクリート詰め殺人事件」のその後の出来事です。主犯の奴は、少年時代に上記の事件を起こしており成人後にも、犯罪を犯しました。当然、成人が犯罪を犯せば顔・氏名が世間に公開されますが、昔少年法で守られた分が結果的に無効になってしまうからって事で顔・氏名は公開されませんでした。これのどこに正義があるんでしょうか?、法とは何か?、犯罪者の為の物なのかと思ってしまいます。

肝心の内容は?

内容としては、事件を起こすまでの事や事件を起こしている時の心境、その後の少年院時代の話や、出た後の一般生活の事、そして「絶歌」を出版するに至った経緯が載っています。まあ、内容的には「取るに足りません」でした。

これを読んで思ったのは、元少年Aは賢く・狡猾で自分の立場や何に守られているかがよく分かっているな、、、と思いました。悪だろうがなんだろうが、世に出たら売れる事も計算済みでしょう。印税もいっぱい入ります。 そして、著書の中で謝罪的な事をゴチョゴチョ書いてましたが、結局の所「絶歌」を出版しているという遺族感情を逆撫でする行為からも全く反省してない、というのが僕の感想です。

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