ブラック企業の定義とは?

ブラック企業、、、それは人を食べて成長する怪物

「ブラック企業」、、、いつ頃からこの言葉を聞く様になったでしょうか?、僕が覚えている所では、2005〜6年位からだったと 思います。それから約10年雇用情勢は良くなるどころか、ますます悪くなっていってます。少ないパイ(正社員)を奪い合い、責任を取らずなすり付け合い、疑い合う。中世ヨーロッパの「魔女狩り」を思い起こさせる程酷いです。

ブラック企業の定義はこの3つ

一般的にブラック企業の定義とは
①低賃金
②長時間労働
③従業員を使い捨てにするような劣悪な労働環境

全く持って(ひど)い話ですが、この3つをしっかり守っている企業が多いですよね。それより労働基準法を守れよ、、と。それで潰れるなら潰れなさないよ。元々成り立たないものを従業員の命で埋めて自転車操業してる状態なんだから。

僕より上の世代の多くの人からすれば、「それが当たり前」と仰るかもしれませんが、それは違います。 随分考え方や雇用情勢は変わってしまったのです。

大きな飴と大きな鞭

以前の日本型雇用は、「単身赴任」や「長時間労働」の対価として「年功序列」「長期雇用」「手厚い福利厚生」がありました。それで家を建て専業主婦が成り立ったり、子供を育てて大学まで行かせる事が出来たのです。当時も不満は確かにあったでしょうが、それなりの見返りもあったのです。

しかし、雇用の操作をしたかったのか外国の「成果主義」を真似だしたり、非正規の人が出来る仕事の幅を広げたりと、コツコツと政府は 労働者にとって悪い条件を働く事のスタンダードにしていきました。そして、現在は政策が大変うまく行き日本の雇用は「小さな飴と大きすぎる鞭」となってしまったのです。少子化や福祉や教育の面は全然うまくいってないのにね。

震えが止まらない出来事

僕がブラック企業関連の事で震えた出来事が2つあります。

まず、1つ目が「キャノンの入社式」での社長からの言葉です。原文そのまま紹介します。

「生きるために仕事をしている」という言葉すら、私に言わせれば甘えています。 生活という逃げ場を無意識で作ってしまっているからです。これでは24時間100%の力など到底出せる訳がない。 どうか皆さん、「生きるために仕事をしている」という意識で仕事をしないでください。

「仕事をするために生きている」という意識でこれからは生きてください。 倒れるまで働いて起き上がれる分だけの睡眠をとって、また倒れるまで働いてください。 本来、仕事というのはそうやって覚えていくものなのです。

もう一度だけ言います。あなた達は生きる為にこのキヤノンで働いているのではないのです。 このキヤノンで働くために生きているのです。どうかそれを忘れないでください。

どうです?、これが大企業のお偉い社長さんが言った言葉です。ヒトラーもびっくりの虐殺宣言ですし、軍国主義の臭いすらして吐き気がしてきます。傍目(はため)から見ると狂ってると感じますが、実際その場に居てこの圧力や雰囲気から逃れるのは至難だと思います。


残り1つは、割と最近放送されていた民主党のCMです。その内容というのが、一般人役の人が複数人出て来て自分の希望を言っていく、というものです。その中でこんなのがありました。

私の夢は正社員です!

ちょうどその時、僕はご飯を食べてたんですが、持ってた箸を落としてしまいました。それくらい衝撃を受けたし、夢が正社員って、それをCMで流すって、、、世も末ですよ本当に。今の世の中「ロックンローラーより正社員になる方が難しい」と聞いた事もあります。社会人の人なら分かって頂けると思いますが、あながち嘘じゃありませんね。

「働く」を学ぼう

日本は特殊な国で保険や雇用の事って学校でも、他の場所でも習わないです。でも、社会に出たらヤクザの様に追い込みをかけて税金を取りに来るし、とにかく容赦無いです。

外国では保険や雇用の事について授業があるようなんですが、普通に考えりゃそりゃそうですよね。なんで、国語や算数や外国語の英語を教えてくれて、雇用や保険・福祉の事を教えてくれないのか?これについては、あくまで個人的な意見ですが、雇用主や政府側からするとあんまり知られたくないのかな?、と思ってます。

例えば一例として、僕の家庭では小さいときに役所から少し手当を貰っていたんですが、貰えるようになったのは当然申請したからです。 でも、申請出来た理由は、親が知り合いから「手当を貰える事を教えて貰ったから」なんですよ。役所から「こんなんありますよ〜」と案内なんかありませんでした。

働く事や、引いては生きる上で何も考えずに目の前に出される物・状況を鵜呑みにしていてはダメです。社会は学校とは違います。何を知らない・考えない人はブラック企業からすると「いい(かも)」そのものです。

自分の身は自分で守る。基本的な事ですが、最も大事な事ですね。

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